まくろーこんにちは、まくろーです!



ママろーです
ハンドメイドのマルシェに出店するとき、こんな悩みはありませんか?
- ブースに立っているだけで、お客さんに立ち寄ってもらえるの?
- 商品に興味を持ってもらっても、その場で購入してもらえるとは限らないよね?
- ほかの出店者と差別化するには、どうしたらいいんだろう?
僕たちも、初めてのマルシェ出店に向けて、同じようなことを考えていました。
ママろーのハンドメイドブランド「tsuki to tori」では、赤ちゃんのスタイとママのシュシュを中心に、親子で楽しめるリンクアイテムを制作・販売しています。
2026年9月12日、埼玉県春日部市のララガーデン春日部で開催された「彩の国マルシェ」に初出店しました。
その際、集客と購入促進のために取り入れたのが、マルシェ限定の無料名入れサービスです。
結果として、商品を購入してくれた6組すべてが無料名入れを利用。一般のお客さんへの接客でも、購入を後押しする手応えがありました。
一方で、受付や加工作業が増えたことで、オペレーションが煩雑になる場面もありました。
この記事では、無料名入れサービスを始めた理由から、必要な道具、受付方法、当日の反応、失敗しかけた経験、次回への改善点まで、実体験をもとに紹介します。
これからマルシェで名入れサービスを始めたい方や、ブースの集客方法を考えている方の参考になれば嬉しいです。
マルシェで名入れサービスを始めようと思った理由
出店者の視線が気になると商品を見にくい?
名入れサービスを考えるキッカケになったのは、出店する約1年前に訪れたハンドメイドマルシェでした。
当時はまだ出店者ではなく、お客さんとして会場を見て回っていました。
そこで気になったのが、出店者とお客さんの距離感です。
ブースに出店者が立っているだけでも、商品を見ている側としては少し視線が気になることがありました。
「商品は気になるけど、じっくり見ていたら話しかけられるかな?」そんなふうに感じて、立ち寄るのをためらってしまうことも。
もちろん、積極的な接客が悪いわけではありません。
ただ、僕たちが出店するときは、できるだけお客さんが気軽に商品を見られる雰囲気をつくりたいと思いました。
制作実演をしているブースにヒントがあった
そんな中、印象に残った出店者がいました。
ブースに立ちながら、実際に作品を制作していた出店者です。
これなら出店者は制作作業に集中しているので、お客さんも視線を気にせず商品を見やすそう。
さらに、作品ができあがる過程を間近で見られるので、買い物以外の楽しさもあります。
「制作しながら接客すれば、お客さんが商品を見やすくなるし、ライブ感も演出できる。一石二鳥だ!」そう思いました。
とはいえ、tsuki to toriの商品は布小物が中心です。
マルシェ会場にミシンを持ち込んで縫製するのは、準備や設営の負担が大きくなります。
そもそも会場にはミシンを置けるスペースもありません。そこで、もっと手軽に制作のライブ感を演出できる方法がないか考えるようになりました。
ネームランドの転写テープから名入れサービスを発想
そんなときに着目したのが、ネームランドの布転写テープでした。
ネームランドは、もともと商品の洗濯表示タグを作成するために購入したものです。調べていく中で、布製品に文字を転写できるテープがあることを知りました。
「これを使えば、その場で名前を入れるサービスができるのでは?」
名入れなら、ミシンを持ち込まなくても作業できます。
しかも、実際に名前を印刷して商品に転写する工程を見せられるので、制作実演としての要素もあります。
こうして、初マルシェで名入れサービスを実施することにしました。
名入れサービスを無料にした2つの理由
今回のマルシェでは、名入れサービスを有料ではなく、無料トライアルとして提供しました。
無料にした理由は、大きく2つあります。
初めての対面サービスで失敗するリスクを考えた
一番の理由は、名入れサービスをお客さん相手に実施した経験がなかったことです。
minneやCreemaなどのネット販売なら、発送前に名入れ加工を行います。
仮に失敗してしまっても、少し時間をかければ作り直すこともできます。
しかし、マルシェではお客さんが購入した商品に、その場で名入れします。
例えば、
- 名前が少し斜めに入ってしまう
- 転写するときに小さなゴミが混入してしまう
- 思った位置から少しずれてしまう
といった小さなミスが起こる可能性もあります。
もちろん、失敗しないように事前練習はしました。
それでも、初めての対面サービスである以上、ミスが起こるリスクはゼロではありません。
そのような状況でお客さんから料金を頂くのは申し訳ないですし、仕上がりへの不満に繋がる可能性もあります。
そこで、今回は無料トライアルという形にしました。
ただし、無料だから仕上がりに妥協して良いわけではありません。
実際の商品に加工する以上、できる限り丁寧に、間違いのないように作業することを心がけました。
その場で購入してもらう理由をつくりたかった
もう1つの大きな理由は、マルシェ会場で購入してもらうためです。
tsuki to toriは、普段からminneなどで商品をネット販売しています。
そのため、マルシェで商品を見たお客さんには、「今日は見るだけにして、欲しくなったら後でネットで買おう」という選択肢があります。
でも、「後で買おう」と思った商品を、実際には買わなかった経験ってありませんか?
僕たち自身、1年前に視察したハンドメイドマルシェで、まさに同じことを経験しました(笑)。
ネット販売している出店者の商品を見て、「欲しくなったら後でネットで買おう」と思ったものの、結局購入しませんでした。
だからこそ、マルシェでは「今、この場で買う理由」をつくることが大切だと考えました。
値引きではなく、付加価値を高める
その場で買ってもらうための施策として、最初に思いつくのは「値引き」かもしれません。
例えば、マルシェ限定で通常価格より安く販売する方法です。
確かに、お客さんにとっては分かりやすい特典です。
でも、安易な値引きには抵抗がありました。
自分たちが時間をかけて制作した商品の価値を、自分たちで下げてしまうことにも繋がりかねないからです。
そこで考えたのが、無料名入れサービスでした。
商品自体の価格は変えず、通常なら料金が発生する名入れを、マルシェ限定で無料にする。
これなら、商品の販売価格を維持したまま、お客さんにとっての魅力を増やせます。
「商品を安くする」のではなく、「同じ価格で得られる価値を増やす」。
僕たちは、この方法でマルシェ会場での購入を後押ししようと考えました。
無料名入れサービスに用意した道具と作業スペース
名入れに使用した道具
今回の名入れサービスでは、主に次のものを使用しました。
- ネームランド本体
- 布転写テープ
- ミニアイロン
- ミニアイロン台
- ミニアイロン用の火傷防止カバー
- 名入れ受付票
- 引換券
- フォント見本
ネームランド本体は約24,000円で購入したものですが、もともと洗濯表示タグの作成にも使用しています。
そのため、名入れサービスのためだけに本体を購入したわけではありません。
また、名入れには電源が必要です。今回のマルシェでは電源を借りることができたので、ネームランドやミニアイロンを使用できました。
これから名入れサービスを導入する場合は、出店先で電源を使用できるか、事前に確認しておく必要があります。
商品展示用の什器を作業スペースとして活用
今回は、名入れ専用の作業テーブルを新しく用意したわけではありません。
商品展示に使用していた什器の周辺に、名入れ機材を配置しました。
具体的には、スタイを飾ったハンガーラック下の竹製ラックの下にネームランドを設置。
ミニアイロン台は、アーチ型看板を飾っていた竹製すのこの上に置きました。
ミニアイロンは、ハンカチを陳列していたスペースの後ろ側に配置しました。
限られたブースのスペースを活用するための工夫です。
なお、ミニアイロンには火傷防止カバーを取り付けていました。
マルシェには小さなお子さんも来場しますし、今回わが家は3歳のミニろーもブースに立ったので、熱いアイロンを使用する際は、設置場所や周囲の安全に十分注意する必要がありました。




名入れ受付票と引換券を使った当日の運用方法
名前の間違いを防ぐため、お客さん自身に記入してもらう
名入れサービスで一番避けたいのは、入れる文字を間違えてしまうことです。
せっかく購入してもらった商品に、違う名前を入れてしまったら大変です。
そこで、名入れする文字は、お客さん自身に受付票へ記入してもらうことにしました。
また、フォント見本を用意し、ゴシックと明朝の2種類から好みの書体を選んでもらいました。
口頭で名前を聞いてこちらが記入するよりも、お客さん自身に書いてもらう方が、聞き間違いを防ぎやすくなります。
もちろん、受付票に書いてもらった後も、ネームランドへの入力時には確認が必要です。


プリンターなしで受付票を作成した工夫
受付票を用意するとき、ちょっとした問題がありました。
それは、自宅にプリンターがなかったことです。
プリンターがあれば、必要事項を印刷した受付票を何枚も用意すれば済みます。
でも、名入れ受付票を作るためだけにプリンターを購入するのは、少し違う気がしました。
一方で、受付のたびに商品名やフォントなどの項目を手書きするのも大変です。
そこで考えたのが、クリアファイルを活用する方法でした。
クリアファイルを加工して受付票のひな形を作り、そこに用紙を重ねて記入できるようにしました。
受付のたびに用紙を交換すれば、ひな形は繰り返し使用できます。
これなら、プリンターがなくても必要事項を整理した受付票を運用できます。
必要なものを何でも買い足すのではなく、今あるものを工夫して使う。初めてのマルシェでは、こうした小さな工夫も大切だと感じました。


お渡し時間を決めて、引換券を渡す
事前に名入れ作業を試したところ、1件あたり10分程度かかることが分かっていました。
そこで、受付時には作業時間を踏まえたお渡し目安時間を案内し、引換券を渡すことにしました。
当日の基本的な流れは、次のとおりです。
- お客さんに商品を選んでもらい、会計する
- フォント見本を見ながら、受付票に名入れ文字を記入してもらう
- お渡し目安時間を案内し、引換券を渡す
- ネームランドで転写テープを作成する
- ミニアイロンで商品に名入れ加工する
- ラッピングして受け渡しの準備をする
- 指定した時間に戻ってきたお客さんへ商品を渡す
この方法なら、お客さんは名入れが終わるまでブース前で待ち続ける必要がありません。
待ち時間を使って、ほかのブースを見て回ることができます。僕たちにとっても、作業時間を確保しやすい仕組みでした。
初マルシェで無料名入れを実施した結果
購入した6組すべてが無料名入れを利用!
今回のマルシェでは、合計6件の購入がありました。
内訳は、身内が3件、一般のお客さんが3件です。
そして、購入した6組すべてが無料名入れサービスを利用してくれました。
ただし、身内の3件は、もともと商品を購入するつもりで遊びに来てくれた人たちです。
そのため、無料名入れが購入に繋がったかどうかを考えるうえでは、一般のお客さん3件の反応が重要になります。
無料名入れが購入の最後のひと押しに
今回の接客では、基本的に積極的な声かけはしないスタイルを取りました。
前年のマルシェ視察で、出店者の視線が気になると商品を見にくいと感じた経験があったからです。
ただし、長い時間商品を見ているお客さんには、こちらから話しかけるようにしました。
最初に伝えたのは、商品の特徴です。
tsuki to toriのスタイとシュシュは、赤ちゃんとママがさりげなくおそろいを楽しめる親子リンクアイテムであることを説明しました。
その後に、「今は名入れ無料サービスをやってるので、よかったらどうぞ」と案内しました。
すると、一般のお客さんの購入意欲が高まったように感じられました。
商品に興味を持ってくれたところに、無料名入れという特典を伝える。
これが、購入の最後のひと押しになったのではないかと思っています。
もちろん、無料名入れがなければ購入されなかったのかどうかは分かりません。
ただ、当初考えていた「その場で買う理由を作る」という施策には、一定の手応えがありました。
完成品を見て喜んでもらえた!
名入れサービスを実施して、何より嬉しかったのは、お客さんの反応です。
名入れが完了した商品をお渡しすると、「わー!」と喜んでもらえました。
名前が入るだけで、商品がより特別なものに感じられるのかもしれません。
今回の6組については、すべて問題なく名入れを完了でき、クレームもありませんでした。
初めての対面サービスだったので不安もありましたが、無事に終えられてひと安心。
そして、集客施策として考えたサービスが、お客さんに喜んでもらえる体験になったことが嬉しかったです。
実際に運用して分かった失敗と課題
転写テープの左右反転設定を忘れてヒヤッとした
名入れ作業では、ヒヤッとする場面もありました。
ネームランドの布転写テープは、商品に転写したときに正しい向きで文字が見えるよう、左右反転して印刷する必要があります。
ところが、その設定を忘れて反転せずに印刷してしまうことがありました。幸い、商品に転写する前に気付いたので、加工ミスには繋がりませんでした。
でも、もし気付かずにそのまま転写していたら……。
そう考えると、少し怖くなりました。
名入れは、購入してもらった商品に直接加工するサービスです。
一度転写してしまうと、簡単にやり直せるとは限りません。
今回の経験から、転写前のチェックがいかに大切かを実感しました。
今後は、受付票の文字との照合に加えて、左右反転設定も確実に確認する必要があります。
名入れ作業が増え、接客が追いつかない場面も
もう1つの課題は、オペレーションです。
今回の役割分担は、次のようになっていました。
| 業務 | 担当 |
| 会計 | まくろー |
| 名入れ受付 | まくろー・ママろー |
| 転写テープの準備 | まくろー |
| 商品への名入れ加工 | ママろー |
| 完成品のお渡し | まくろー |
こうして見ると、まくろーの担当業務が多かったことが分かります。
会計をしながら名入れ受付を行い、転写テープも準備して、完成品もお渡しする。
お客さんが重なると、どうしても作業が追いつかなくなる場面がありました。
その結果、ブース前でお客さんを少し待たせてしまうことも。接客としては、改善しなければならない点です。
人が集まると、さらに人が集まる?
一方で、興味深い発見もありました。
お客さんをお待たせしてブース前に人が立ち止まっていると、後ろから別のお客さんが集まってくる場面がありました。
人が集まっているお店を見ると、「何かあるのかな?」と気になることがありますよね。
今回も、そうした心理が働いたのかもしれません。
ただし、名入れサービスの実演そのものが人を集めたのか、単にブース前に人がいたことが影響したのかは分かりません。
そして、何より残念だったのは、せっかく興味を持って立ち寄ってくれたお客さんに、十分対応できなかったことです。
夫婦ともに会計や名入れ作業で手一杯になってしまい、後から集まったお客さんへの接客ができませんでした。
集客のキッカケを作ることと、集まったお客さんに対応できることは別の問題です。
今回の経験から、名入れサービスを続けるなら、オペレーションの改善も欠かせないと感じました。
次回のマルシェに向けて改善したい2つのこと
名入れ無料の案内をもっと大きくする
今回、名入れ無料サービスの案内はA6サイズのPOPで用意していました。
しかし、実際に設置してみると、遠くからはほとんど目立ちませんでした。
そのため、名入れ無料という特典は、主に接客中の声かけで伝えることになりました。
名入れ無料サービスは購入を後押しする手応えがあったので、もっと早い段階でサービスを知ってもらえれば、ブースに興味を持ってもらうキッカケになるかもしれません。
次回は、遠くからでも「名入れ無料」が分かるよう、大きなPOPを用意したいと思います。
積極的に声をかけなくても、案内を見たお客さんが自然と興味を持ってくれる。そんなブースづくりを目指したいです。
夫婦どちらでも対応できるオペレーションにする
もう1つは、役割分担の見直しです。
今回は初めてのマルシェ出店だったこともあり、ママろーは基本的に作品づくりに注力しました。
マルシェ当日に向けた各種機材の準備やオペレーションの検討はまくろーが担当しました。
このため、今回はまくろーの役割が多い状況になってしまいました。
そこで次回は、商品への名入れ加工は引き続きママろーが担当し、それ以外の業務は夫婦どちらでも対応できるようにしたいと考えています。
会計、名入れ受付、転写テープの準備、商品のお渡しなどを、お互いが状況に応じて担当する。
そうすることで、一方が作業中でも、もう一方が新しく来たお客さんに対応しやすくなるはずです。
少人数で出店するからこそ、担当を細かく固定しすぎず、柔軟に動ける体制が大切。
今回のマルシェで得た教訓の1つです。
まとめ|無料名入れは、商品の価値を高める販売施策になった
初めてのマルシェ出店で実施した、無料名入れサービス。
もともとは、ブース前で制作のライブ感を演出し、お客さんに立ち寄ってもらうために考えた仕掛けでした。
さらに、商品を値引きせずに、その場で購入する理由を作るという狙いもありました。
実際に運用してみると、購入した6組すべてが無料名入れを利用。
一般のお客さん相手でも購入を後押しする手応えがあり、完成品をお渡しした際には喜んでもらえました。
一方で、転写テープの反転設定忘れや、接客と名入れ作業が重なったときの対応など、改善すべき点も見つかりました。
今回の経験を通じて感じたのは、マルシェでその場で買ってもらうための工夫は、必ずしも値引きである必要はないということです。
商品そのものの価値を下げず、お客さんにとって嬉しいサービスを追加する。それも、立派な販売促進策になると思います。
tsuki to toriでは、今後のマルシェでも、会場限定の無料名入れサービスを続けていく予定です。
次回は、案内POPの改善やオペレーションの見直しを行い、よりスムーズにサービスを提供できるようにしたいと思います。
これからハンドメイドのマルシェに出店する方は、ぜひ「自分たちの商品に、どんな付加価値を加えられるか?」という視点でも、販売施策を考えてみてください。
最後までありがとうございました!









